デザイン・クリエイティブ枠の公務員になるための道のりを徹底解説!

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公務員のデザイン・クリエイティブ枠については、徐々に認知度も高まってきており、受験生の人数も少しずつ増えてきています。

まだ一般的にはメジャーな職業とは言えませんが、公務員として安定した身分を保ちながら、デザイン関連の業務に携わりたい人にとってはうってつけの職業でしょう。

そこで、今回はデザイン・クリエイティブ枠の職員になるための方法を徹底解説。

この記事を読めば、公務員という安定した身分を保ちながらクリエイティブやデザイン関連の仕事を本業にできるかも知れません。

ぜひ記事を読んで、キャリアの選択肢を広げてみてください。

目次

デザイン・クリエイティブ枠の公務員がなぜ募集されるようになったのか?

はじめに、公務員試験にデザイン・クリエイティブ枠の募集が始まった背景についてみておきましょう。

従来までの公務員試験といえば、煩雑な事務処理にかかわる仕事や書類作成がメインであったため、筆記試験に重きが置かれていました。

一方、デザイン・クリエイティブ枠の募集では、従来の発想にとらわれず、組織に新しい風を吹き込む人材を求めています。

年度によって、各自治体のデザイン・クリエイティブ枠人材の募集人数は増減しますが、どの自治体も毎年5人前後の人員を受け入れているようです。

ちなみに、デザイン・クリエイティブ枠の募集を行っている代表的な自治体は以下の通り。

  • 兵庫県神戸市
  • 千葉県市川市
  • 富山県高岡市
  • 新潟県長岡市

現在はまだ数えるほどの自治体でしか募集がおこなわれていませんが、今後は徐々にデザイン・クリエイティブ枠の採用をおこなう自治体が増えていくでしょう。

というのも、多様な価値観が混在する現代社会においては従来の行政サービスだけでは地域住民の満足度を向上させることが難しくなってきているからです。

そこで、今あるモノやサービス、人の力を活かしながら住民サービスを向上させることのできる「デザイン」や「クリエイティブ」に関する分野に注目が集まっています。

デザイン・クリエイティブ枠の公務員になるための方法

デザイン・クリエイティブ枠の公務員になるためには、さまざまな方法があります。

ここでは、代表的な4つのルートについてみていきましょう。

  • 美術大学からの就職
  • 一般大学からの就職
  • 民間企業からの就職
  • 就職浪人からの就職

それでは順番に見ていきましょう。

美術大学からの就職

最も一般的な方法は美術大学からデザイン・クリエイティブ枠の試験を受けるという方法です。

美大生にはもともとデザインやクリエイティブに関する素養があり、在学中も数多くの作品を制作しています。

そのため、公務員のデザイン・クリエイティブ枠を受験するときも、そこまで難しい準備は必要ないでしょう。

ただし、あくまでも公務員試験の枠組の中での受験のため、筆記試験や面接試験対策、場合によっては論文試験や集団討論などの対策が必要となります。

モノづくりは得意だけど、それ以外の筆記試験や面接試験は苦手という人も多いので、そちらの分野への対策がどれくらいしっかりとできるかが合格への鍵となるでしょう。

一般大学からの就職

少しイレギュラーなルートかも知れませんが、一般大学からデザイン・クリエイティブ枠の公務員を狙うという方法もあります。

また、各自治体の募集要項を見てみても、美術大学の卒業要件を受験資格にしている所は無く、同等レベルの素養があればOKと書いてある所が多いです。

反面、一般大学からの受験となると、面接時にプレゼンテーションできるような作品が無いという人が大半でしょう。

その場合は自主的に作った作品やコンテストに応募した作品、あるいは、趣味で制作を続けている作品などを準備しておく必要があります。

今はインターネットやSNSでもデザインを勉強するための情報は手に入りますし、オンラインのデザインスクールや動画で学ぶことも可能です。

面接時にプレゼンできるような作品集や、コンテストでの実績などがあれば充分に合格圏内に入れますので、諦めずにがんばってみてください。

民間企業からの就職

美大や一般大学をすでに卒業して、現在は社会人として勤務している人もいるでしょう。

その場合でも、受験資格さえ満たしていれば、民間企業からデザイン・クリエイティブ枠の公務員試験を受験することは可能です。

一般的には、「デザインやクリエイティブ分野に関連する経験があること」が望ましいとされていますが、あまり気にする必要はありません。

ただし、その場合は面接時にプレゼンできるような作品等をしっかりと用意しておく必要があります。

現実的なところでお伝えすると、日々の自主制作作品をまとめるか、平日夜間や土日に開催されているデザインスクールに通って作品を準備しておく等の方法が効果的です。

客観的な実績をアピールする場合は、業務で少しでもデザイン・クリエイティブ分野に関連するものがある場合はそれを、なければコンテストなどに入賞した作品を揃えておくと良いでしょう。

就職浪人からの就職

大学生でも社会人でもなく、今はアルバイトやパート、フリーターや無職、就職浪人をしているという人もいるでしょう。

一般企業だと新卒枠での募集を逃すと、もうその企業は受けられないという所も多いです。

ですが、公務員試験は新卒であろうが、既卒であろうが、年齢等の受験資格を満たしていれば、誰でも受験することが可能です。

もちろん採用されるためには、その間に何をしていたかなどを面接で聞かれると思いますので、しっかりと対策を練っておきましょう。

その上で、大学生や社会人よりも時間がある訳ですから、作品を制作するための時間は充分に取れます。

金銭的に余裕があれば、本格的にデザイン専門学校等に通ってデザインの勉強をしたり、オンラインのデザインスクールに通うことも可能でしょう。

どうしてもお金に余裕がなければ、デザイン事務所やデザイン関連会社でアルバイトなどをして、お金を貰いながら実績を積むという方法もあります。

これらの経験は充分面接でのアピールネタになるので、あとはしっかりと筆記試験対策などをおこなっておけばOKです。

デザイン・クリエイティブ枠の公務員に必要な準備

ここまで、デザイン・クリエイティブ枠の公務員になる方法を見てきましたが、ここからは試験に必要な準備について具体的に見ていきましょう。

アピールーシート

アピールシートは民間企業を受験する際に使用するエントリーシートや履歴書のようなものと思って貰えば良いでしょう。

今までの経歴やアピールできる能力、作品制作などの実績などを記入する欄があります。

アピールシートのフォーマットは各自治体によって異なります。

過去のアピールシートは公式ホームページからダウンロードしたり、閲覧できたりすることが多いので、しっかりとチェックしておきましょう。

このアピールシートに書いた内容をもとに面接で質問が投げかけることが想定されますので、しっかりと内容を練るようにしましょう。

筆記試験

従来の公務員試験は一般教養や専門試験という名のもと、20科目近くの分野の学習をしなければなりませんでした。

そのため、気軽に公務員試験を受けてみよう!とはならず、それ相応の覚悟を持って受験する必要があったのです。

ですが、デザイン・クリエイティブ枠の公務員試験については、SPIなどの簡易的な試験に置き換わっているため、比較的多くの人に門戸が開かれています。

「簡易的な」といっても、最低限の国語や判断推理などの問題は解けないといけません。

SPIの試験については、良質な問題集が数多く発売されていますので、書店やAmazonなどで1冊自分に合うものを選んでおけば良いでしょう。

論文試験

論文試験については、試験科目に含まれる自治体と含まれない自治体に分かれます。

もし、自分が志望する自治体に論文試験が課される場合は、しっかりと対策を練っておかなければなりません。

文章を書くのはメチャクチャ苦手、ということでなければ、あまり恐る必要はないでしょう。

論文を書くためには、決まった型があり、それにそって構成をつくり、具体例なども交えながら文章を書いていけば問題ありません。

こちらも論文試験対策用の参考書を1冊買うか、どうしても苦手…ということであれば、論文対策専門の講座に通ってもいいでしょう。

論文は書けば書くほど上手くなっていきますので、繰り返し反復練習をするのが効果的です。

面接対策

面接対策は、あらゆる試験科目の中で最も重要と言っても過言ではありません。

筆記試験や論文を突破できたとしても、面接での印象が悪いとすべて水の泡になってしまいます。

自治体によっては、筆記試験や論文試験よりも、面接試験に大きく比重を置いているところもあります。

どんなに筆記試験で高得点を取れていたとしても、絶対に油断してはいけません。

注意点としては、アピールシートに書いた内容をもとに面接が進められることが多いので、その点も踏まえて対策をしておきましょう。

ポートフォリオ

ポートフォリオと聞いてピンと来る人もいれば、ポートフォリオってなに?っていう人もいるでしょう。

ザックリいうと、ポートフォリオは自分の作品集のことです。体裁はどんなフォーマットでも構いません。

ファイリングする人もいれば、本のような形式にする人もいますし、ホームページで作成する人もいます。

ただ、面接官の前でプレゼンすることを考えると、紙媒体の形式の方がすぐにプレゼンテーションに移行できて良いかも知れません。

どんな体裁のポートフォリオにするかは、自分が志望する自治体等の試験のルールを確認してみてください。

受験資格さえ満たせば、公務員のデザイン・クリエイティブ枠は誰でも受験可能!

ここまで書いてきたように、各自治体の受験資格さえ満たせば公務員のデザイン・クリエイティブ枠の試験は誰でも受験可能です。

しかも、公務員試験は受験料無料。また、一度落ちても、次の年に受験資格さえ満たしていれば再度受験もできます。

1回目の試験の結果がどんなに悪かろうと、全てリセットされてまた新たに受け直すことが可能。

安定した身分を保ちながら、デザインやクリエイティブの分野に関わりたいという欲張りな人には、まさにうってつけの職種と言えるでしょう。

デザイン業界やクリエイティブな業界に興味はあったけど、収入が不安定になるのが心配だった…という方にこそ、オススメの試験と言えます。

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この記事を書いた人

一組織の中で、孤軍奮闘する元デザイナー事務員。一般大学の文系学部を卒業した後、デザイン専門学校に進学。

卒業と同時に広告デザイナーになるも理想と現実のギャップにさいなまれ、方向転換。

その後、「安定した生活」と「自分のやりたいこと」の両方を叶え、一組織の事務員として過ごしながら数々のデザインコンテストに入賞し、現在に至る。

このブログでは、デザイナー&事務員の両方を経験している元デザイナーが一般社会で楽しみながらデザインの力を活かす術を伝授。

その中でもワークライフバランスの最高峰に位置する、公務員のデザイン職を目指す人の合格までの道のりをメインでサポート。
サブテーマとしては、生活を安定させながらやりたいことを叶える事務職の仕事についても触れています。

手堅く安定した本業を維持しながら、デザインの世界にもたずさわりたいという欲張りな人に向けて、日々役立つ内容を発信していきます。(学生も勿論OK!)

【デザイナーを辞めてから受賞したコンテスト】
・写真コンテスト(プリント部門) 入選
・雑誌の表紙絵デザインコンテスト 優秀賞
・キャラクター塗り絵イラストコンテスト 入賞
・ショート動画コンテスト 佳作
…他、多数

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