【神戸市】デザイン・クリエイティブ枠のエントリーシートを分析しよう

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公務員のデザイン職を目指そうと色々な自治体を調べていると、申し込みの段階でエントリーシートを提出する試験方式を採っている所が多いです。

神戸市職員(大学卒、高専・短大卒)デザイン・クリエイティブ枠採用試験についても、エントリーシートの提出が必須となっています。

ただ、エントリーシートを作成するにあたって、様々な質問項目があり、作成をする段階で筆が止まってしまう人も居るでしょう。

一度、作り上げてしまえば、自治体が目指す方向に合わせて志望理由や自己PRを作成するだけなのですが、その段階まで自分を掘り下げられていない人も多いです。

ですが、このエントリーシートを適当に作って提出してしまうと、後半の面接試験での巻き返しが困難になります。

というのも、面接試験では面接官はエントリーシートに書かれた内容に従って面接を進めていくからです。

そこで、今回は神戸市のエントリーシートの項目をより細かく分析。

どんなふうにエントリーシートを仕上げれば、この後の面接試験を乗り越えられるのかを一緒に見ていきましょう。

目次

神戸市のデザイン・クリエイティブ枠試験採用試験のエントリーシートについて

神戸市のエントリーシートの内容や配点について、再度おさらいしておきましょう。

エントリーシートは第一次試験に課される試験科目の一つ。

第一次試験は、SPIによる適性検査とエントリーシートの提出の2つの項目から成り立っています。

配点はそれぞれ100点ずつで、どちらの対策もおろそかにはできません。

SPIによる適性検査については、書店やネットで調べれば対策する方法は充分にあります。

ですが、エントリーシートについては一般的な対策はできるものの、神戸市の対策に合わせてた内容を自分で考えていかなければなりません。

さらに、一般行政職の試験と異なり、デザイン・クリエイティブ枠試験についてのエントリーシート対策については、なかなか対策本が無いというのが現状。

そのため、自分の経験や目標に合わせてオンリーワンの内容に仕上げていく必要があります。

神戸市のデザイン・クリエイティブ枠試験のエントリーシート質問項目について

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さっそく、神戸市のデザイン・クリエイティブ枠試験のエントリーシートの内容について見ていきましょう。

エントリーシートのデータは神戸市の職員採用の公式サイトから自由にダウンロードができます。

神戸市:2024年度 デザイン・クリエイティブ枠(大学卒、高専・短大卒) (kobe.lg.jp)

基本的には、スマホではなくパソコンでダウンロードするのが前提になっていますので、パソコンが操作できる環境でダウンロードしておきましょう。

ダウンロードして中身を開くと、大きく2つの項目に分かれて質問が設定されています。

  • 志望理由と自己PRについて
  • あなたのプロフィールについて

順番にもう少し詳しく見ていきましょう。

志望理由と自己PRについて

志望理由と自己PRに関する項目については、7つの設問が用意されており、パソコン等で入力していきます。

いずれも、見た瞬間に書けるような内容ではなく、きちんと過去の自分自身の経験や将来の目標など、自分を掘り下げる必要があります。

こちらの項目については、このあと、それぞれの質問ごとに具体的に見ていきます。

あなたのプロフィールについて

エントリーシートの後半の方を見てみると、あなたのプロフィールついての質問がいくつかあります。

こちらの項目は「評価とは関係ありません」という文言の記載がありますが、半分本当で半分嘘かも知れないと思っておいて丁度いいかも知れません。

というのも、項目の中に、自分の長所や短所、キャッチコピーによる売り込み文句などを記載するべき欄があり、人柄や能力等の判断材料になり得る要素が入っているからです。

もちろん、書いてあるからには100点の中の点数配分になることは無いでしょう。

ですが、面接時の話題やその人の「人となり」を見るための材料になることは間違いありません。

「評価とは関係ありません」という文言に惑わされることなく、こちらのプロフィールについてもしっかりと内容を練って入力するようにしましょう。

神戸市のデザイン・クリエイティブ枠試験エントリーシートの分析

令和6年度 神戸市職員 デザイン・クリエイティブ枠 採用試験案内

ここからは、それぞれの質問項目ごとに神戸市のデザイン・クリエイティブ枠試験エントリーシートについて詳しく見ていきます。

再度、さきほどのエントリーシートの質問項目をまとめてみました。

一つ一つの質問項目を見てみれば分かる通り、そこまで難しいことを聞かれている訳ではありません。

一般的な内容に終始することなく、自分の経験や体験なども適度に織り交ぜて、他の人には書けないオンリーワンのシートを目指していきましょう!

1. 神戸市職員を目指そうと思った理由について(200字程度)

こちらの項目については、志望理由を聞かれているのと同義ですね。

「会社選びや仕事選びで重視する点を踏まえて具体的に~」という文言があるため、あなた自身がどのような価値観で志望先を選んでいるのかを聞こうとしています。

ここで、「福利厚生が充実しているから」、「組織が安定しているから」、「不景気でも安心して働けるから」等といったことは絶対に書いてはいけません!

これらの理由は全て待遇面での内容となっており、「じゃあ他に待遇の良い所があれば、そちらの企業や自治体に行くんでしょ?」と思われかねません。

基本的には、自分の能力や志望理由が、神戸市の目指す方向と合致している点などを考慮して作りあげていくものです。

そのため、まずは自分の強みを掘り下げておくこと、神戸市がどのようなビジョンを持って活動しているのかをしっかりと調べておく必要があります。

そこから、共通点を見出して、神戸市職員を目指そうと思った理由を記載していけば、かなり強い志望理由になります。

2. 神戸市の求める人材像に関する、あなたの経験について(300字程度)

こちらの項目については、神戸市の求める人物像に合致しているかどうかを問う設問となっています。

ここで神戸市が求める人物像についておさらいしておきましょう。

神戸市が求める人物像
◆チャレンジ精神 CHALLENGE
社会を変えようという意欲を持ち、困難な仕事にも怯まず、最後までやり切る人
◆リーダーシップ LEADERSHIP
自ら考え、周囲に働きかけながら、積極的に仕事を進めることができる人
◆デザイン力(創造力) DESIGN(CREATIVITY)
豊かな発想や工夫により、仕事をデザイン(創造)できる人
引用:令和6年度 神戸市職員(大卒、高専・短大卒)デザイン・クリエイティブ枠採用試験案内

ここで問われている設問はこのうち、「チャレンジ精神」と「リーダーシップ」について。

過去の自分の経験や能力を照らし合わせて、どちらか1つを記載しておけば問題ありません。

(1)【チャレンジ精神】

「リーダーシップ」についての項目が書きづらいというひとは、こちらの「チャレンジ精神」の項目を選んで書いていきましょう。

誰もがリーダーシップの経験がある訳ではないですが、チャレンジ精神についてはどんな事柄でも何かしらの経験はあるはずです。

質問項目としては「直近3年間において、あなたが困難な状況において、最後までやりきったことにより成果を挙げた事例」とあります。

学生の場合は、大学生活における困難な状況、社会人からの転職の場合は業務における困難な状況をどのように乗り切ったのかが書きやすいでしょう。

大学生の場合は、アルバイトやサークル活動、大学祭の実行委員会やボランティア活動。

社会人の場合は、大きなプロジェクトや取引先との契約受注、営業成績のアップ、社内改革などが挙げられるでしょうか。

他にも、自分にしかない特別な経験をした人も居るかと思います。上記のような一般的な事例ではなく、特殊な経験を引き合いに出すのもアピールになります。

ですが、ここでは特殊な事例を引き合いにしてアピールすることが目的ではなく、一般的な事例であっても、あなた自身がどのように創意工夫をして乗り越えたのかが重要となります。

そのような経験が無いか、ぜひ過去の経験や体験を振り返ってみてください。

(2)【リーダーシップ】

「リーダーシップ」については、経験している人と経験していない人で大きく差が出る所だと思います。

(1)のチャレンジ精神については比較的書きやすい内容ですが、リーダーシップは経験をしていないとなかなか書けない項目です。

ですが、一度でも何かしらのリーダーシップの経験をしているのであれば、こちらの項目を選ぶ方が強いアピール材料になるでしょう。

といっても、そこまで大きなプロジェクトや経験にこだわる必要はありません。

大学生であれば、バイトリーダーやサークルの部長、実行委員会の委員長、ゼミ代表、ボランティアリーダーなどが挙げられるでしょう。

社会人であれば、プロジェクトリーダーや親睦会の幹事、社会人サークルでの活動、研修の講師等の経験等が挙げられるでしょうか。

その他、趣味や特技で仲間を率いた経験、トラブルになった時にリーダーシップを発揮して解決に導いた方法など、何かしらの経験をしているはずです。

どうしても、リーダーシップについての項目が書きづらいということであれば、素直に(1)のチャレンジ精神の項目を掘り下げて書くようにしましょう。

配点はどちらの内容で記載しても変わりませんので、自分の強みを発揮できる方を選ぶのがベストです。

3. 【デザイン力(創造力)】(300字程度)

「デザイン力(創造力)」と書いてあるので、一瞬、芸術的な感性を持って取り組んだ事例を挙げるのかと思いますが、そうではありません。

「直近3年間において、あなたが今までにない新しい方法等を取り入れるなど工夫して取り組んだことにより大きな成果を挙げた事例」と記載があります。

そのため、デザインや芸術に関する活動を純粋にアピールするのではなく、どのような方法や工夫を凝らしてその成果を上げたのかについて書くべき内容となっています。

たとえば、今までのやり方ではできなかったことが新しい方法を取り入れることによって劇的に改善したとか、慣習にとらわれず自分の出したアイデアを取り入れたら数字が伸びたなど。

取り入れる前と取り入れた後で、どれくらいの変化があったのかを具体的な数字等で示せると良いでしょう。

大学生であれば工夫を凝らしたサークルの勧誘方法で、例年に比べて新加入数が何倍にも伸びたとか。

社会人の方であれば新しい方法を取り入れたことで、営業成績が何倍にもなったとか、過去最高益を更新した等。

他にも、自分自身が過去に経験してきた内容で、どのように具体的な変化をもたらしたのかが分かる内容を振り返ってみると良いと思います。

「デザイン力(創造力)」という言葉が使われていますが、ここではデザインや芸術に関する側面のみをアピールするのではないということに留意してください。

4. 神戸市であなたの感性や創造力をどのように活かすか(300字程度)

こちらは、デザイン・クリエイティブ枠の試験を受けるにあたっての自己PRに関する項目と思ってよいでしょう。

「これまで学業等を通じて培ってきた芸術やデザインの素養について具体的に述べるとともに」という記載がありますので、ここではしっかりとその点について触れるようにしましょう。

これまでに、少しでも芸術やデザインのことについて勉強してきた人であれば、独りよがりな作品はあまり相手に伝わらないということは重々承知しているはずです。

芸術やデザインについては、それを見て、さらに評価してくれる人がいることで成り立ちます。そのことを踏まえていれば、こちらの質問は比較的回答しやすいでしょう。

まずは、自分自身が学んできたことを振り返ることが重要です。

絵画やデザイン、映像や音楽、彫刻や立体造形など、ジャンルとしては様々なものがありますが、共通して言えることは、その先に人がいるということ。

神戸市で働くときも、何のために、そして誰のために働くのか、作品をつくる時と同様、自分の感性や創造力がどのように活かせるのか、おのずと答えが出るでしょう。

5. 最大の挫折をそれをどう乗り越えたか(300字程度)

この質問の意図は、挫折したときの苦労話を聞きたいわけではなく、その苦い経験を通じてあなた自身がどのようにそれを乗り越えたのかを聞こうとしています。

「直近3年間において、経験した最大の挫折とそれをどう乗り越えたかについて」の記載がありますので、昔々の経験ではなく、できるだけ最近の出来事を書くのが良いでしょう。

特にポイントとなるのが「最大の」という文言です。

一般的な挫折経験ではなく、数ある挫折の中でも最大級に大きな挫折を味わったときに、それをどう乗り越えたかを面接官は聞きたい訳です。

採用されてからも、何事もなく仕事ができればいいのですが、その会社や組織に所属しても何かしらのトラブルに見舞われる可能性が高いです。

採用する側としては、困難な状況に直面しても、解決するためにこの人はどのように立ち振る舞えるのか、諦めずに最善の方法を模索できるのか、などを見ています。

結果も大事ですが、ここでの設問はどのように乗り越えたかプロセスを重視している質問と言えますので、その過程が分かるように書くと良いでしょう。

300字という制約がありますので、ここでは書くべきポイントだけ抑え、面接時に詳しく説明するという流れになる可能性が高いです。

6. 特技、受賞歴、その他活動歴(300字程度)

こちらの自己PRに関する設問ですね。

「1~5以外でPRできる特技、受賞歴、その他活動歴があれば記入」とありますが、絶対に書いておいた方がいいです(笑)

本気で採用されたいのであれば、ここの設問を書かない人はいないでしょう。

特技、受賞歴、その他活動歴とあるので、コンテスト入賞以外にも、グループ展やデザインボランティア、ワークショップでの参加経験なども該当するでしょう。

どんな経験や特技でも構いませんので、なるべく自分の強みをアピールできるような内容を記載しておきましょう。

できれば、客観的に評価された内容が望ましいです。

というのも、「何々を頑張りました」という書き方ではなく「~を頑張った結果、その活動が第三者に評価されて○○賞を貰えた」という書き方の方が、より自己PRにつながるからです。

そのような過去の実績が無いか、もう一度自分の活動歴を振り返ってみましょう!

7. 解決すべき行政課題について、どのような意識・姿勢で取り組むか(500字程度)

ここでの設問は、かなりしっかりと練って書く必要があります。

「普段、生活している中で、解決すべきだと考える行政課題を一つ挙げ、それに対してあなたは“総合事務区分として”~」という記載があるため、注意が必要です。

まず、「普段、生活している中で」のところですが、やはり自分と身近な事例を挙げる方がよいでしょう。

あまりに自分の生活圏から遠い事例だとイメージも湧きづらいですし、一般論に終始してしまい、具体的に記入するのも難しくなると思います。

もう一つ、「総合事務区分」としての文言のところにも注意しておかなければなりません。

デザイン・クリエイティブ枠の試験は「デザイナー」を目指すための試験ではなく、あくまでも「総合事務区分」としての採用となります。

そのため、自分自身が何か新しいデザインを生み出して課題を解決していく、というよりは、デザイナーと協力して新しい課題解決の方法を模索するという流れが強くなります。

身近な事例としてどんな行政課題があるのか、それを解決していくためにデザインの力でどのような解決方法を模索できるか。

実際に似たような事例がある場合、

  • 他の自治体ではどのように解決法を採っているのか
  • 神戸市でそれをどのように取り入れられるのか

といった所まで考えられると完璧ですね。

神戸市のエントリーシートは、上から下まで内容が一貫していることが大事!

神戸市のエントリーシートは、上から下まで内容が一貫していることが大事!

ここまで、神戸市のエントリーシートで配点項目に関する「志望理由と自己PRについて」の7つの質問について具体的に見てきました。

少し長くなってしまいましたので、配点部分と関係の無い「あなたのプロフィールについて」については、また別の記事で触れたいと思います。

それぞれの項目については、まずは自分自身について掘り下げて徹底した自己分析をおこなうことが重要。

そして、欲を言えば、これらの内容が上から下まですべて論理一貫性を持って書かれていることが大切です。

途中途中で、バラバラの内容になってしまうと、自分の強みや志望理由が弱いものとなってしまいます。

その点、自分の強みが明確になっていれば、あとは神戸市の目指す方向と自分の強みをリンクさせて、志望理由を作りあげていくだけです。

逆を言えば、そこがしっかりしていないと、エントリーシートの内容が説得力の弱いものになってしまいます。

エントリーシート自体も提出して終わりという訳ではなく、そのあとの面接試験の材料となりますし、何より100点分の配点があります。

しっかりと作りあげて、このあとの面接試験を有利に進めていきましょう!

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この記事を書いた人

一組織の中で、孤軍奮闘する元デザイナー事務員。一般大学の文系学部を卒業した後、デザイン専門学校に進学。

卒業と同時に広告デザイナーになるも理想と現実のギャップにさいなまれ、方向転換。

その後、「安定した生活」と「自分のやりたいこと」の両方を叶え、一組織の事務員として過ごしながら数々のデザインコンテストに入賞し、現在に至る。

このブログでは、デザイナー&事務員の両方を経験している元デザイナーが一般社会で楽しみながらデザインの力を活かす術を伝授。

その中でもワークライフバランスの最高峰に位置する、公務員のデザイン職を目指す人の合格までの道のりをメインでサポート。
サブテーマとしては、生活を安定させながらやりたいことを叶える事務職の仕事についても触れています。

手堅く安定した本業を維持しながら、デザインの世界にもたずさわりたいという欲張りな人に向けて、日々役立つ内容を発信していきます。(学生も勿論OK!)

【デザイナーを辞めてから受賞したコンテスト】
・写真コンテスト(プリント部門) 入選
・雑誌の表紙絵デザインコンテスト 優秀賞
・キャラクター塗り絵イラストコンテスト 入賞
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…他、多数

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