今回は美大や専門学校でデザインを勉強している人、あるいは、現役でデザイナーやクリエイターとして活躍している人に向けての記事です。
- 「デザインの仕事、なんだかつらいな…」
- 「私って、本当にデザイナーに向いてるのかな?」
そんな風に感じたことはありませんか?
一見華やかに見えるデザイン業界。でも、実際に働いてみると理想と現実のギャップに悩む人は少なくありません。
過去記事を読んでもらえば分かる通り、私自身も似たような経験から事務職への転職を成功させました。
この記事では、「デザイナーに向いていないかも」と感じて異業種に転職した人のリアルな声と、その選択の背景を紹介します。
「向いていない」と感じるのは、自分だけじゃない

まず最初にお伝えしたいのは、デザイナーに向いていないと感じる瞬間は、誰にでもあるということです。
実際、どんなに経験を積んだ人でも、思い通りにいかない時や、自分のセンスに自信をなくす瞬間はあります。
たとえば、こんな気持ちを抱いたことはありませんか?
- アイデアが浮かばず、常に時間に追われている
- クライアントや上司の指示に振り回されて疲弊
- 自分のセンスに自信が持てず、周りと比べて落ち込む
- 「好きだったデザインが、今は苦痛」と感じるようになった
- 納期や修正のプレッシャーがストレスに感じる
- 収入や将来性に不安を感じる
こういった葛藤を重ねていくうちに、「私はこの仕事に向いていないのでは?」と考えるのは自然なことです。
特に、理想と現実のギャップが大きいと、燃え尽き症候群のような感覚になることもあります。
誰もが通る道だからこそ、「向いてない」と思ったときに、自分を責めすぎないことが大切です。
異業種に転職した、デザイナー3人のリアルな選択

ここでご紹介するのは、実際にデザイナーから異業種へ転職した3人のデザイナーのストーリーです。
- デザイナーから農家へ転職した杉山幸秀さん
- デザイナーからアパレルD2Cの人事へ転職した戸部祐理さん
- デザイナーから警察官へ高知県警へ転職した西森達也さん
今回ご紹介する3人のデザイナーはいずれも異業種への転職を成功させ、より充実した人生を歩んでいます。
ぜひ、自分自身のキャリアを描くときの参考にしてみて下さい。
デザイナーから農家へ転職した杉山幸秀さん

1人目にご紹介するのは、デザイナーから農家へと転職した杉山幸秀さんです。
実は杉山さんはデザインの仕事に就く前は、害虫駆除の会社に入り、退職後にデザインの専門学校に3年間通っていました。
卒業後はいくつかのデザイン会社を経て、建築関係の業界にも転職。
その後、編集プロダクションで再びデザインの仕事に就き、気分転換に始めた家庭菜園から農業の楽しさに気付いたということです。
最終的なきっかけは、コロナ禍で勤めていた会社が形を変えて再出発することになり、農業への道へシフト。
県の就農を支援している部署に農業計画書を持参したり、先輩農家さんのもとで実践を積んだりと、勉強を積んで独り立ちしていきました。
杉山さんは、記事の中で以下のように述べています。
まだ途中だけど、自分で選んだ道を進んでいるし、農業を選んで間違ってなかった。
ふさぎこんでいた時と比べると本来の自分に戻ってきています。今はまだ収入では満たされていないけど(笑)、心は満たされていますね。
参考:デザイナーから農業への転身。40歳を超えて見つけた自分らしい働き方|DOMO+(ドーモプラス)
デザイナーからアパレルD2Cの人事へ転職した戸部祐理さん

2人目に紹介するのは、デザイナーからアパレルD2Cの人事へ転職した戸部祐理さんです。
ちなみに、D2Cとは「Direct to Consumer」の略で、メーカーやブランドが自社で商品を企画・製造して、小売店やECモールなどを介さずに直接消費者に販売するビジネスモデルのことです。
戸部さんは大学卒業後、スタイリストやデザイナーのアシスタントを経験した後、セレクトショップの販売職としてキャリアを再スタートさせます。
戸部さんは、その後の転職活動を進めるにあたって次のように述べています。
あらためて自己分析をし直した結果、私はデザイナーとしてのキャリアより、優秀な人たちと一緒に働くことを重視していることに気づきました。そこからは職種にこだわらず転職活動を進めていくことにしました。
最終的に、ファッション業界のDXを推進する株式会社Branditという会社に入社し、採用に関わる業務とメンバーが成果を出せる環境・組織づくりの部分を担当しています。
そして、戸部さんは現在転職活動されている若者に向けて3つのメッセージを残しています。
- 不採用を気にしないこと
- 人事的にな視点を持つこと
- 自己分析を侮らないこと
いずれも、転職活動においては重要な観点ばかりですので、頭の片隅に留めておくと良いですね。
参考:転職の中で気づいた3つのこと デザイナーからアパレルD2Cの人事へ:株式会社Brandit|READY TO FASHION 内定者レポート Vol.10 | READY TO FASHION MAG
デザイナーから警察官へ高知県警へ転職した西森達也さん

3人目にご紹介するのは、デザイナーから警察官へ転職した西森達也さんです。
西森さんは地元短大卒業後にショップスタッフを経て21歳でデザイン会社を設立。アパレル・デザイン・音楽制作等を手掛けるデザイナー兼経営者として働いていました。
しかし、27歳の時に警察官であった父の勧めを機に高知県警察へ転職し、警察学校、交番勤務を経て、刑事も経験。
2019年4月に警察本部警務部警務課採用係へ異動した後は、採用業務の傍ら県警の魅力発信のため、PV動画の制作に取り掛かることになります。
大卒者対象の採用試験のPR動画では、キレキレのステップでよさこいを踊る警察官のPV動画等も作成しました。
警察官の方が制服で踊っているのも新鮮ですし、カメラワークや演出など含めて、とてもよくできていますね!
他にも、最近では高知県土木部のプロモーション動画を制作し、PR動画の作成も担っています。
「向いていない=ダメな人」ではない

「向いていない」と感じた瞬間、人はつい「自分は失敗した」「努力が足りなかった」と責めがちです。
でも、仕事の向き不向きは能力とは別問題です。
たとえば、どんなに明るくて元気な人でも、コツコツ一人で黙々と取り組む職場に配属されたら、モチベーションを保つのは難しいでしょう。
同じように、創造性よりもスピードが重視される環境に違和感を覚えるなら、それは「自分の能力が低い」のではなく「その環境が合っていない」だけです。
自分に合った働き方や職場環境は、人それぞれ。
合わない場所で苦しむよりも、フィットする環境に身を置く方が、ずっと健全で前向きな選択です。
異業種で活きる、デザイナーのスキル

デザイナーとしての経験は、実は異業種でも高く評価されることがあります。特に以下のようなスキルは、多くの職種で求められています。
1. 情報整理力・視覚的表現力

複雑な情報をわかりやすくまとめ、ビジュアル化できる能力は、マーケティングやプレゼン資料作成などで大活躍します。
2. ユーザー視点で考える力

UI/UXを意識した思考は、サービス企画や営業職でも重要。相手の立場になって考える力は、あらゆる仕事に活きます。
3. コミュニケーション力

ヒアリング力、フィードバックへの対応力など、デザイナーならではのやりとりのスキルは、ディレクター職や人材業界などでも役立ちます。
4. 自走力・柔軟性

変化の多い業務をこなしてきた経験は、ベンチャー企業やIT系の仕事でもプラスに働きます。
このように、「デザイナーだったからこそ」身についたスキルが、異業種での強みになるケースは非常に多いのです。
デザイナーから、異業種転職という選択肢

近年では、デザイン業界から他業種にキャリアチェンジする人が増えています。
- Webディレクター
- マーケター
- EC運営
- 事務職・営業職
- UI/UXプランナー
中には、デザインの副業を続けながら、本業は安定した仕事に切り替えるという人も。
特に20代〜30代前半であれば、未経験でも受け入れてくれる企業も多く、ポテンシャル採用のチャンスがあります。
もし少しでも「今の仕事、ずっと続けるのはきつい」と感じているなら、視野を広げてみることも大切です。
自分の“向き・不向き”を知ることが、未来を変える
私たちは、子どものころから「一度決めた道は最後までやり遂げるべき」と教えられてきました。
でも社会に出てみると、やってみないとわからないことの方が多いのが現実です。
デザインが好きだからといって、必ずしも職業としてのデザイナーが合うとは限らない。
逆に、「向いていなかった」と感じた経験が、自分の人生をより良い方向へ導いてくれることもあります。
大事なのは、無理に続けることではなく、自分にとって心地よく働ける場所を見つけることです。
転職活動の第一歩におすすめ:無料で使える転職サービス
もし「異業種も気になるけれど、何から始めればいいかわからない」という方には、無料で使える転職エージェントやキャリア相談サービスを活用するのがおすすめです。
たとえば、以下のようなサービスは、デザイン経験者の異業種転職にも強く、キャリアの棚卸しから企業選びまで手厚くサポートしてくれます。
- バックオフィス業務特化のオンライン転職支援サービス【Backup Carrer】
- フリーター・第二新卒・20代の未経験転職専用・転職支援サービス【安定のお仕事】
- 未経験から事務正社員に就転職できる【WORXデジタルウーマン】
- 強みにきづき目指したい未来の1歩目を後押しするキャリアコーチング【きづく。転職相談】
- キャリアに特化したコーチング・サービス【POSIWILL CAREER】
❶バックオフィス業務特化のオンライン転職支援サービス【Backup Carrer】

「Backup Carrer」は、問い合わせ後のキャリア相談や手厚いサポートに定評がある転職エージェントです。
サービスの特徴は以下の通り。
- サービス満足度口コミ評価:星4.3
- 入社後の定着率:93.5%
- マンツーマン対応
- 完全オンライン対応
- ブラック企業排除
また、「仕事適性診断」を無料で提供しており、求人を紹介するだけでなく、長期的なキャリアプランを見据えた提案を実施。
応募する求人ごとに最適な対策を行い、内定まで一貫してサポートしてもらえます。
❷フリーター・第二新卒・20代の未経験転職専用・転職支援サービス【安定のお仕事】

「安定のお仕事」は、未経験分野への転職をお考えの20代を対象とした転職支援サービスです。
無料のキャリアカウンセリングで求職者様の適性とご希望をヒアリングの上、安定企業のお仕事をご紹介。
未経験転職の経験豊富なキャリアアドバイザーが、選考書類の作成から面接対策まで徹底サポートします。
サービスの特徴は以下の通り。
- 保有求人数1万件以上
- 正社員内定率98%
- 入社後1年定着率95%
- 転職活動期間平均36日
- 学歴や経歴に自信がない方もOK
- 量より質を重視
- 自分がわかるカウンセリング
- アワード多数受賞
「安定のお仕事」は、働きやすく福利厚生の充実した安定企業への転職をサポートするサービスです。
特に、安定した働き方を希望する20代求職者の方へオススメです。
❸未経験から事務正社員に就転職できる【WORXデジタルウーマン】

「WORXデジタルウーマン」は、事務職への就職やキャリアチェンジを希望する20代女性のためのサービスです。
電話応対やメール作成などの基本的なビジネスマナーやパソコン操作から、実務で使えるIT関連資格の対策講座まで、WORX独自の研修を無料で受講できます。
そのため、事務職への転身を検討している女性や事務職志望で就活中の学生さんにもピッタリ。
サービスの特徴は以下の通り。
- 正社員として大手企業で働ける
- ワークライフバランス
- 働きながらスキルアップできる
このブログでは、主に公務員のデザイン職を目指す人をメインの読者としていますが、サブテーマではワークライフバランスを実現する事務職を目指す人も応援しています。
そのため、「WORXデジタルウーマン」は公務員のデザイン職を併願したり、事務職を目指ざしていたりする人にもうってつけのサービスです。
❹強みにきづき目指したい未来の1歩目を後押しするキャリアコーチング【きづく。転職相談】

「きづく。転職相談」は、キャリアのプロと1on1のオンライン面談を通じて、自分自身の才能や価値観にきづきを与え、そのきづきをフル活用して理想のキャリアプランを共に考えるキャリアコーチングサービスです。
サービスの特徴は以下の通り。
- 35歳以上の相談者に強いコーチングサービス
- ストレングスファインダー®を活用した自己分析
- 経験豊富なコーチ陣が無料相談から一貫して受講者をサポート
ちなみに、ストレングスファインダーとは、アメリカのギャラップ社が開発した才能診断ツールです。
自分の強みや才能を把握して、キャリア形成や人材育成に活かすことができます。
❺キャリアに特化したコーチング・サービス【POSIWILL CAREER】

「POSIWILLCAREER」は、20-30代に特化した、キャリアのパーソナルトレーニングです。
転職エージェントではないので、転職先を紹介するだけではなくどう生きるかの整理をすることをサービスの主目的としています。
サービスの特徴は以下の通り。
- 転職サイトや転職エージェントだけでは解決し切れない、キャリアの軸や強みを明確にする。
- 短期集中的に自己分析から求人探し・応募まで徹底的に伴走するトレーニングシステム。
POSIWILLCAREERを利用すれば、自分自身がどう生きたいかを軸にキャリアを形成することが可能です。
自分が輝ける場所は、ひとつじゃない

「デザイナーに向いていないかも…」と感じたときこそ、自分の本当の可能性に気づくチャンス。
やりたいこと、得意なこと、心が動くこと。
それらが重なる場所を見つけられたなら、デザインという枠にとらわれなくてもきっと輝けます。
誰かの期待に応えるための仕事ではなく、自分の人生をつくるための選択をしてみませんか?
あなたのキャリアは、あなたが決めていい。デザイナーじゃない未来だって、きっと悪くないはずです。


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