デザイン・クリエイティブ枠の試験に限らず、公務員試験はGWが終わるとこれから佳境に入るところが多いでしょう。
このブログでも取り上げている神戸市のデザイン・クリエイティブ枠の試験は、書類審査や筆記試験を乗り越えるといよいよ面接・プレゼンテーション試験に進んでいきます。
神戸市のデザイン・クリエイティブ枠のスケジュールを再度確認してみると、以下の通り。
- 第1次試験:適性検査(SPI3)、エントリーシート
- 第2次試験:面接(Web)
- 第3次試験:面接、グループワーク、プレゼンテーション試験
書類審査や筆記試験、面接対策まではある程度セオリーも決まっており、比較的対策しやすい試験内容かと思います。
ですが、第3次試験のグループワークやプレゼンテーション試験については、初めて挑むという人も多いでしょう。
そこで、今回は神戸市のデザイン・クリエイティブ枠の第3次試験の内容について徹底分析。
- これから神戸市の第3次試験を控えている人
- 他の自治体と併願している人
- 今回思うような結果にならなかった人
公務員のデザイン・クリエイティブ枠を目指している人、全ての人に役立つ内容をお伝えします。
ぜひ今回の記事を読んで、本試験で悔いが残らないようしっかりと対策を練って準備をしておきましょう!
神戸市の第3次試験(プレゼンテーション試験)の概要
まずは、第3次試験(プレゼンテーション試験)の概要について見てみましょう。
日 程 :令和6年6月25日(火)・26日(水)のうち 1 日
場 所 :中央区文化センター(神⼾市中央区東町115番地)
本試験は上記日程となっていますが、事前課題の提出は約2週間前の正午までとなっているので気をつけてください。
提出期限:令和6年6月12日(水)正午まで(厳守)
※期限内に提出がない場合は、採用試験を辞退したものとみなし、試験を受験することができません。
引用:第3次試験(プレゼンテーション試験)実施要領
神戸市の神戸市サイトによると、60分程度のグループワークから始まり、お昼休憩をはさんで、自己PR、プレゼンテーションという流れで進んでいきます。
その後、試験管から30分程度の質疑があり、35分程度の個別面接を受けて試験終了となります。
試験時間だけでみても、トータル2時間越えのかなり長丁場の試験となります。
そのため、この第3次試験は行き当たりばったりで受かるような簡単な試験ではありません。
その点を踏まえて、しっかりと対策を練ってからプレゼンテーション試験に臨むようにしましょう。
(1) 自己PR(3分)について
神戸市のデザイン・クリエイティブ枠の試験は「デザイン」という名称が付いてはいるものの、それ以外の専門性を培ってきた人にも門戸が開かれています。
例えば、ダンスをやってきた人ならダンスを、ピアノの能力を高めてきた人ならピアノを…といった具合に自分の得意な分野で自己PRができます。
実際、事務局が用意してくれる物品には以下のものがあります。
- Windows PC
- HDMI端子
- プロジェクター
- アップライトピアノ
音楽をやってきた人でピアノが得意な人も居るかと思いますが、さすがにピアノは持ち込みできないので事務局の方で用意してくれているみたいですね。
そのほか自分で用意したいものがある人は、「持ち込めるものであれば持ち込みOK」との記載もありましたので安心してください。
(2) 事前課題のプレゼンテーション(5分)
プレゼンテーション課題については、事前に課題が与えられており、それをパワーポイントやPDFの資料で提出してあることが前提となっています。
発表の方法は、WindowsPCを用いて5分間でプレゼンテーションをするという内容になっています。
ちなみに、事前に課されたプレゼンテーション課題についての内容は以下の通り。
神⼾市は、魅⼒あるまちづくりを目指して、様々な観点から⾏政施策を展開しています。
そこで、⾏政として、市⺠、事業者、大学、NPO 等幅広い参画を得ながらどのような取り組みを⾏う
べきでしょうか。
あなたが考える取り組みを、これまで学んできた専門知識や経験を生かして提案してください。
【テーマ】
①〜③のうち1つを選んで提案してください。
①「SDGs 貢献都市 神⼾」の推進
②神⼾の魅⼒発信と移住の促進
③芸術文化の振興及び普及
引用:第3次試験(プレゼンテーション試験)実施要領
①~③のテーマのうち1つを選んで提案すればよいので、ここは自分の適性に合わせてジャンルを選べば問題ないでしょう。
(3) 自己PRと事前課題のプレゼンテーションに共通するポイント
ここでは、「自己PR」と「事前課題のプレゼンテーション」のそれぞれ共通するポイントついて見ておきましょう。
公式サイトを見ると、それぞれの試験について以下のような記載があります。
- 自己PR及び事前課題のプレゼンテーションの発表に際しては自身の発表用原稿の持ち込みを認めます。
- 試験官からの質疑は、自己 PR・事前課題のプレゼンテーション両方の内容について質疑を⾏います。
- 第3次試験中に発生した怪我等について、当委員会は⼀切の責任を負いません。
割と一般的な内容かも知れませんが、こちらの内容についてもしっかりと確認しておきましょう。
神戸市の第3次試験(プレゼンテーション試験)の対策方法
それでは、ここからはそれぞれの試験内容の具体的な対策方法について見ていきましょう。
(1) 自己PR(3分)についての対策
先ほども少し触れましたが、この自己PR試験は自分が培ってきた能力をPRする場面です。
神戸市の公式サイトの資料を見ると、「実施する内容としては、パフォーマンスの実施やポートフォリオ(作品集)の紹介」という風に記載があります。
ですが、ただ得意なものを披露するだけで終わってしまっては余りにも勿体ないです。
あくまでも、ここでの自己PRは面接官に自分の能力をアピールする場。
ただ、得意なことを披露するだけで終わってしまっては、それがどんな風に仕事に活かせるのかが伝わりません。
例えば、僕自身が学んできたグラフィックデザインを例にとって考えてみましょう。
- 読みやすさ・見やすさを重視したユニバーサルデザインに力を入れたデザイン
- 行政の難しい施策を分かりやすく噛み砕いて、ビジュアルで訴えるような作品
- 配色やレイアウトに工夫を凝らし、誰もが理解しやすい資料
…etc
デザインを勉強してきた人なら、常にこのようなことを考えながら作品制作をおこなってきている人が多いと思います。
ですが、ここでもう一歩踏み込んで面接官に自分を売り込むことができないかを考えてみましょう。
ただ、デザインの能力や自分が手がけた作品をアピールするだけでは他の受験生と大差はありません。
もし要素を付け加えるなら、「自分が手がけた作品を通じて自分や周囲にどのような変化があったか」を盛り込むようにしましょう。
もう少しだけ嚙み砕いてお伝えすると、客観的な事実の記載があることで面接官に説得力を持って内容が伝わりやすくなります。
例えば、デザインやポスターなどのポートフォリオ(作品集)を披露するにしても、以下のような切り口があります。
- 作品を作りあげるまでの過程でどのような苦労があって、それをどう乗り越えたのか
- 完成した作品を通じて、自分のまわりにいた人たちにどのような変化があったのか
- 具体的な数字で表せる成果があった場合、どのような結果をもたらしたのか
…etc
いかかでしょうか?
先ほどまでは、自分が手がけた作品の良さをアピールすることばかりに終始していましたが、それよりもさらに一歩踏み込んだ内容になっていると思いませんか?
もちろん、ここに記載した内容以外にもアピールできるポイントは他にもありますし、デザイン以外の勉強をしてきた人は違うアプローチの仕方があるでしょう。
あくまでも、ここに挙げたのは一例です。
自分の能力と照らし合わせて、自分が今まで培ってきた専門性がどのように活かせるかをしっかりと掘り下げておきましょう。
そうすれば、自ずとどのようなパフォーマンスをすればいいか、あるいは、ポートフォリオにどんな作品を収めればいいかが必然と見えてくるはずです。
(2) 事前課題のプレゼンテーション(5分)についての対策
次は、事前課題のプレゼンテーションについての対策について見ていきましょう。
さきほど見た事前課題の文言をもう一度見てみると…
あなたが考える取り組みを、これまで学んできた専門知識や経験を生かして提案してください。
このように記載があります。
これって、先ほどの自己PRの部分と似ていると思いませんか?
そうです。実はここに気付いた人は、さきほどの自己PRの課題と併せて、プレゼンテーション課題のテーマを選ぶことができます。
テーマは以下の3つでしたね。
- 「SDGs 貢献都市 神⼾」の推進
- 神⼾の魅⼒発信と移住の促進
- 芸術文化の振興及び普及
もちろん、自分が興味のあるテーマを選ぶのも間違いではありません。
ですが、先ほどの自己PRの内容が活かせるテーマを選ぶと、より説得力のあるプレゼンテーションとなります。
つまり、「自己PR」×「自分が興味のあるテーマ」、この2つが掛け合わさったものがベストと言えるでしょう。
どうしても、この2つが掛け算にならないということであれば、先に「事前課題のプレゼンテーション」の中から興味のあるテーマを先に選ぶという方法もあります。
その後、このテーマに合わせた自己PRの切り口を考えていけば、必然的にこの2つの要素が掛け算になります。
もし、自己PRや事前課題の内容について中々筆が進まないという方がいたら、今回の記事を参考にプレゼンテーション試験対策のヒントを探してみてください。
神戸市の第3次試験(プレゼンテーション試験)は事前の準備がカギ
ここまで見てきたように、神戸市の第3次試験(プレゼンテーション試験)については一朝一夕では対策ができません。
特に、自己PR試験やプレゼンテーション試験については制限時間が設けられているので、まずはこの制限時間を厳守するように気をつけてください。
どんなに自己PRやプレゼンの内容が良くても、大幅に時間をオーバーしてしまったり、逆に短すぎたりすると、時間配分ができない人と思われても仕方ありません。
対策さえしっかりとおこなっておけば、あとはそれを本番でこなすだけなので、当日はそこまで大変な思いをすることは少ないでしょう。
逆に、ほとんど準備をしないでプレゼンテーション試験に臨んでしまうと、もう取り返しがつきません。
第3次試験まで来たら、合格はもう目の前です。
どんな結果になろうとも、絶対に悔いが残らないよう全力で挑むようにしていきましょう!
このブログを読んでくれている読者が最高の結果を得られるよう、心から応援しています。
コメント